働きやすい職場って、
どんな場所なんだろう。
人間関係がいいこと。
休みが取りやすいこと。
給与や待遇が整っていること。
もちろん、そういうことも大事だと思います。
でも私が思う働きやすさは、
それだけではありません。
言いにくいことを言える。
話をきちんと聞いてもらえる。
役割やルールが見えている。
気づいた人だけが抱え込まなくていい。
そういう空気と仕組みがあることも、
働きやすさにつながっているように思います。
私自身、
「気づいた人が何とかする」ような場面を見ると、
その人の優しさや責任感に頼りすぎていないかな、
と思うことがあります。
その場は回る。
でも、その人だけが少しずつ疲れていく。
そういう職場は、
一見うまく回っているように見えても、
本当の意味では働きやすいとは言いにくいのかもしれません。
私の中で、働きやすい職場には
大きく分けて3つの要素があります。
一つ目は、心理的な安心感。
二つ目は、余白のある働き方。
そして三つ目は、仕事の進めやすさです。
今回は、
私が思う働きやすい職場について、
少し整理してみます。
心理的な安心感がある
働きやすい職場には、
まず安心して話せる空気があると思います。
言いにくいことも言いやすい。
分からないことを聞きやすい。
困っていることを出しやすい。
そういう空気があるだけで、
仕事のしやすさはかなり変わります。
逆に、何かを言うたびに否定されたり、
「そんなことも分からないの?」という雰囲気があったりすると、
人はだんだん話さなくなります。
本当は早めに相談した方がいいことも、
言い出しにくくなる。
小さな違和感や不安を抱えたまま、
その場をやり過ごすようになる。
これって、
本人が何も考えていないわけではなくて、
むしろ考えすぎて言えなくなっていることも
あるんじゃないかなと思います。
すると、
問題が小さいうちに共有されにくくなって、
あとから大きくなってしまうこともあります。
話を聞いているつもりでも、
相手が本音を言えているとは限りません。
「話しても大丈夫」と思える空気があって、
はじめて出てくる言葉もあるのだと思います。
だから、働きやすい職場には
「話しても大丈夫」と思える安心感が必要なんだと思います。
それは、何でも受け入れるということではなくて、
まず話をきちんと聞いてもらえること。
意見が違ったとしても、
頭ごなしに否定されないこと。
そういう土台があるだけで、
人はずいぶん動きやすくなる気がします。
余白のある働き方ができる
働きやすい職場には、
余白も必要だと思います。
いつも慌ただしい。
いつも急ぎの対応に追われている。
確認する時間も、相談する時間もない。
そんな状態が続くと、
どれだけ真面目に働いている人でも疲れていきます。
忙しいこと自体が悪いわけではありません。
むしろ、仕事をしていれば
忙しい時期があるのは自然なことだと思います。
でも、ずっと余白がないままだと、
ミスや抜けも起きやすくなるし、
人にやさしく対応する余裕もなくなっていきます。
本当は共有した方がいいことも、
「今は忙しそうだから」と後回しになる。
少し相談したいことがあっても、
「自分で何とかした方がいいかな」と抱え込む。
こういう小さな遠慮って、
職場の中で意外と積み重なっていく気がします。
誰かが悪いわけではなくても、
忙しさが続くと、
相談すること自体に少し勇気が必要になってしまう。
そうやって、職場の中に
見えない負担が少しずつ増えていくことがあります。
働きやすい職場は、
ただ仕事量が少ない場所というより、
立ち止まる時間や、確認する時間がちゃんとある場所なのかもしれません。
忙しい中でも、
必要なコミュニケーションを取れる場がある。
相談や共有が、
気合いや勇気だけに頼らなくてもできる。
そういう余白があることは、
働く人を守ることにもつながると思います。
仕事の進めやすさがある
働きやすさには、
仕事の進めやすさも大きく関係していると思います。
役割が決まっている。
ルールが明確になっている。
評価の基準が共有されている。
こういうことが見えていると、
人は動きやすくなります。
逆に、役割やルールが曖昧なままだと、
その場その場で判断しなければいけないことが増えます。
誰が確認するのか。
どこまで自分が対応するのか。
何を基準に判断するのか。
困ったとき、誰に戻せばいいのか。
そういうことが見えないと、
仕事そのものよりも、
確認や調整に時間が取られやすくなります。
そして、気づける人や、先回りできる人が
その隙間を埋めることになる。
その場は助かります。
でも、それが続くと、
気づいた人だけが抱え込む職場になってしまうことがあります。
私が気になるのは、
そういう人がいるから何とか回っているのに、
その負担が見えにくいままになってしまうことです。
「助かっている」で終わるのではなく、
なぜその人が毎回気づくことになっているのか。
なぜ他の人には見えにくいのか。
そこまで見ていくことも、
働きやすさには必要なのかもしれません。
働きやすい職場は、
気が利く人や、責任感の強い人だけで回っている場所ではないと思います。
誰かが気づいたことを、
ちゃんと共有できる。
必要なら、役割やルールとして整えられる。
人の気づきや優しさに頼りきるのではなく、
仕組みとして支えられる。
そういう状態があると、
仕事はかなり進めやすくなるはずです。
働きやすさは、人と仕組みの両方でできている
働きやすい職場というと、
人間関係のよさを思い浮かべることが多いかもしれません。
もちろん、
人との関係はとても大事です。
でも私は、
人のやさしさだけに頼る職場は、
どこかで誰かに負担が偏りやすいと思っています。
言いやすい空気があること。
慌ただしすぎない余白があること。
役割やルールが見えていること。
この3つがそろっていると、
気づいた人だけが抱え込まなくて済む。
できる人だけが頑張り続けなくて済む。
そして、
分からない人や慣れていない人も、
少しずつ動きやすくなる。
働きやすい職場って、
ただ居心地がいい場所ではなくて、
人が無理なく力を出せる場所なのかもしれません。
そのためには、
やさしい人を増やすことだけではなく、
やさしい人が無理しなくていい仕組みをつくることも大事だと思います。
小さなことでもいい。
言いにくいことを言える場をつくる。
役割を少し見える形にする。
毎回迷うことをルールとして残しておく。
確認や共有の時間をあらかじめ取っておく。
そういう小さな整え方の積み重ねが、
働きやすい職場をつくっていくのだと思います。
完璧な職場をつくるのは、
きっと簡単ではありません。
でも、
「気づいた人だけが抱え込んでいないか」
「言いにくいことを言える空気があるか」
「仕事の流れが人の優しさだけに頼っていないか」
そういうところを少し見直すだけでも、
働きやすさは変わっていく気がしています。
業務の役割やルールが曖昧で、
気づいた人だけに負担が偏っていると感じるときは、
一度、今の流れを外に出してみるだけでも見え方が変わります。
「どこで迷いやすいのか」
「誰に負担が寄っているのか」
「どこを整えるとラクになるのか」
そういった業務の流れを整理したいときは、
単発で一緒に見直すこともできます。